和氣さち先生のページ

 私は、臨床で長年高齢者の慢性期看護に関わっていました。大学では、この経験をもとに老年看護学を担当しています。

 高齢者看護について、講義では、高齢者の身体的・精神的・社会的特徴及び症状などによる生活の影響、生きてきた時代や背景などをふまえ、全人的に高齢者を理解し、老いて生活していくことを支えるために必要な理論、看護活動について学んでいきます。またその学びをふまえ、高齢者特有の健康問題、生活機能障害について理解を深め、QOLの向上を主眼に健康レベルに応じた看護のアプローチを学んでいきます。

 実習では、学んだ知識をもとに高齢者の生活の援助、健康の回復、維持・増進を目指した個別的・倫理的看護を実践し、知識と技術が統合できるよう支援します。

 さらに、高齢者におけるインシデントの傾向と対策、多職種との協働での安全管理の必要性、国内での災害発生時に救護活動を行った経験をふまえ、高齢者の救護支援などについても一緒に考えていきます。